ダンボールコンポストにかかる費用

ダンボールコンポストにかかる費用について考えてみました。ダンボールコンポストは、市販のセットを購入するか、自作するか、自作の場合は基材に何を使うかで、コスト的に大きな差が出てきます。

セットで購入する場合、NPO法人循環生活研究所の物で、2,100円。
ダンボールコンポストは、1日500~1,000g位の生ゴミ投入で、約2~3ヶ月使えます。3ヶ月使用した場合は、1ヶ月700円となり、1リットル1円・45L袋として計算した場合、有料ゴミ袋を購入して月8回ごみ出しをした場合よりも高くなってしまいます。・・・我が家のダンボールコンポスト1号機がこれでした。

自作の場合、ダンボールはスーパー等で無料でもらえますので、中の基材にかかる費用がダンボールコンポストのコストとなります。ピートモス+もみ殻くん炭の組み合わせで行う場合、ホームセンターなどで揃えると基材だけで700円前後かかります。この場合でやっと月234円となりますが、それでも指定ごみ袋でゴミ収集車に出すのとコスト的にはさほど変わりません。・・・我が家のダンボールコンポスト2号機がこれでした。

圧縮したピートモス(水でふやかすタイプ)は、ダイソー等100円ショップで手に入れることができます。この場合、基材(ピートモス+くん炭)のコストは300~400円となり、月134円くらいで生ごみを堆肥化する事ができます。・・・我が家のダンボールコンポスト3号機がこれでした。ピートモス利用は環境破壊につながるそうなので、ピートモスの変わりに100均のココピート(ココナッツ繊維)を使ってもいいです。

ココピートオススメ理由:ピートモスは有資源であり採掘によって湿地が破壊される等、環境問題となっているようです。もみ殻くん炭(弱アルカリ性)は、ピートモスの酸性を中和する為と有資源であるピートモスの使用量を少しでも減らす為、及び消臭効果で使われています。弱酸性~中性であるココピートを使えば、酸度調整にもみ殻くん炭を利用する必要はない(もしくは少なくてすむ)。但し消臭でもくん炭は使うので、やはりくん炭は必須だと思う。生ごみ堆肥で少しでもエコな生活を送りたいと思っていたのに知らずにピートモスを使って環境破壊に加担していたという事にならないようにしたいですね。

ダンボールコンポストによる生ゴミ堆肥化コストを更に安くする為に、清掃センターやリサイクルセンターで無料配布している緑のチップ(剪定チップ)を使ったり、コイン精米所等で米ぬかを無料でもらってくる、秋になったら落ち葉で腐葉土を作り活用する等の方法もあります。この場合、ダンボールコンポストの基材はタダ・・・現在我が家では、基材に清掃センターでもらってきた緑のチップ(剪定チップ)を利用したダンボールコンポスト4号機を実験中です

ダンボールコンポストで、生ごみを堆肥化できる期間は、約3ヶ月。その後、熟成にはいりますが、続けていくとベランダに段ボール箱が増えていきます。友人は、最大4箱にまでなったとか・・・。そしてこれ以上段ボールが増えるのが嫌でしばらく置いてカラカラになった物を中身だけ新しい段ボールに移し変えてリユースしているそうです。この方法でも生ごみはきちんと分解されるので、わざわざピートモスやくん炭を買わずにすみ経費も手間も節約できると言っていました。

ダンボールコンポストの基材にかかる費用を書いてきましたが、我が家は、消臭&水分調整効果があるくん炭・温度管理の為に米ぬかを万一の時を考え常備しています。肉や魚を入れると発酵臭がきつくなりますので、くん炭や重曹を都度追加しています。ダンボールコンポスト立ち上げ時の基材に追加投入を繰り返すと、当然のことながらコストが嵩むという欠点がありますので、その辺も考慮しておいた方がいいでしょう。

ダンボールコンポスト内の状態が、水分過多や臭い・虫等が原因で悪化し、いろいろ工夫を重ねても改善しなかった場合、 当然の事ながらダンボールコンポストによる生ゴミ処理はストップします。この場合、別のコンポストに投入するとか、従来どおり指定ゴミ袋でごみ収集車に出す必要が出てきます。経験談ですが、我が家ではダンボールコンポスト3号機を立ち上げてしばらくの間コンポスト内の状態が悪化しました。幸いにも、くん炭を追加投入したり、コンポスト内の温度を意識的に上げたり、攪拌の回数を増やす等で無事復活しましたが、改善するまでの間ずっと生ごみは燃えるゴミの日に出していました。

ダンボールコンポストの状態が悪くなったまま改善されなければ、基材としてつかったピートモス&くんたんの分まで、ゴミになってしまいます。段ボールコンポストにかかった費用が全て無駄になる上、投入した生ゴミ以上のゴミを自ら作ってしまうという事になりますので注意が必要です。(状態が悪くなった場合は、生ごみの投入をやめて放置しておけば、水分はダンボールを通して自然に蒸発し、いずれはカラカラになるはずだけれど、その場合は長期戦になるので臭いで近所迷惑にならないようにしないと・・・)

エコに関心がある人及びダンボールコンポストで出来た堆肥を家庭菜園やベランダ菜園で自家消費する楽しみを持っている人ならともかく、目的が「ごみ減量+コスト面(経済性)」だけの場合、堆肥化にかかる手間隙を考えると、メリットが少ないのかもしれないなぁというのが正直な感想です。

但し、個人が意識しやすい指定ごみ袋以外にも、私達は税金からごみ処理費用を払っていますので家庭で生ごみ堆肥化する人が増えてごみの全体量が減ればダンボールコンポストにかかる費用もマクロな意味では、回収できるのかなぁと思います。